コンサルタントや会計職(税理士・公認会計士・会計コンサルタント)を目指している学生のみなさん向けに、日本経営グループのリクルーターや採用担当者が、採用活動の舞台裏や就職活動に役立つ情報などを発信していきます。
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おすすめの本 Vol.7『自分でやった方が早い病』

弊社では、お客様向けの広報誌にて、読んだ本のご紹介(ブックレビュー)を行っています。
紹介では、本の内容だけでなく、読んで得た気付きなどを記載しており、コンサルタントとしての視点を必ず盛り込むようにしています。

今回は『自分でやった方が早い病』著者:小倉広

皆さんは、後輩や部下に仕事を任せるのは得意ですか?
「自分でやった方が早い」と一人でがんばってしまったり、任せたはいいが途中で口出しをしてしまったりしていませんか?
これからご紹介する本には、「自分でやった方が早い病は、自分の時間とエネルギーを奪い、他者の成長を奪う」とあります。
興味のある方は、ぜひ、読んでみてください。

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「ああ、これなら自分でやった方が早いな…」仕事ができる人なら誰でもこのように思ったことがあるのではないか。仕事を任せてみたが、なかなか仕事が上がってこない。お願いしてやってもらったのは良いが、想像していた成果ととても離れているものが出来上がってしまった。結局は、自分が最初からやり直して、ただ二度手間だっただけ。そんな苦い経験は多くの人が持っているのではないか。

本書は、リーダーシップ研修を行ってきたコンサルタントが、自身の失敗体験を交えながら仕事の本当の任せ方や人の育て方を紹介している。

「自分でやった方が早い病」を克服することは、幸せな成功者になれると著者は述べる。ここでの幸せな成功者とは、より大きな仕事ができるようになったり、友達やお金が増えたり、より大きな幸せを感じたりすることができる者を指す。さらに、成功者は自分が褒められるための仕事ではなく、本当の仕事ができるようになるという。

一方で、この病に侵されている人は、孤独な成功者となってしまうという。それは、一人で仕事を進めようとするあまり、仕事を抱え込み、ストレスを抱え、つい誰かのせいにしてしまうようになり、ついには自分の周りに人がいなくなってしまうこともあるという。

幸せな成功者になるためには幸せの段階を理解し、行動変容していくことが求められる。
幸せの段階は3段階ある。
(1)してもらう幸せ(自分自身が未熟な状態)
(2)自分でできる幸せ(自立の第一歩)
(3)してあげる幸せ(最終的なゴール)

自分でやった方が早い病の方は、まだ2段目にいるということである。「自分でできる幸せ」を追い求めている時点で、まだ自利ばかりを追求していることとなる。このような状態では、幸せな成功者へはまだ距離があるだろう。次のステップを目指すのであれば、この病の根本にある、「自分さえ良ければ」という考え方を改善することが重要である。

最後に、この病にかかっている方に、この病を脱するための処方箋を一部紹介する。
 ・任せることは、仕事をふることではないことを理解する。
 ・仕事と責任をセットにして任せる。
 ・自分のコピーを作ろうとしない。
 ・言いたいことは3つだけ言う。
 ・計画と検証は一緒にやり、実行は一人でやってもらう。
 ・あえて部下に70点のマニュアルを作り、考えてもらう余地を作る。

以上のことを実践することで、より幸せな成功者になるためのステップを踏むことができる。
確かに、自分でやった方が早いという考えは全て誤りではないのだろう。

しかし、それはあくまでも短期的な視点で考えた場合だ。長期的な視点で見れば、周囲のレベルが高まり、協力して仕事を進めるほうが、より大きな仕事を動かすことができたり、仕事を効率化したりすることができると思う。部下の育成や仕事が上手く行っていない理由は、案外自分のどこかに「自利」の心があるからかもしれない。真の幸せを得るためには、利己主義から脱出し、「誰かのために」という心で動くことが大切なのではないか。

「私も当てはまるところがあるかもしれない…」と思った方にはぜひご一読いただきたい一冊である。

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