コンサルタントや会計職(税理士・公認会計士・会計コンサルタント)を目指している学生のみなさん向けに、日本経営グループのリクルーターや採用担当者が、採用活動の舞台裏や就職活動に役立つ情報などを発信していきます。

Vol.4 今回のテーマは「決断力」

弊社では、お客様向けの広報誌にて、読んだ本のご紹介(ブックレビュー)を行っています。紹介では、本の内容だけでなく読んで得た気付きなどを記載しており、コンサルタントとしての視点を必ず盛り込むようにしています。
前回は、「必ずできる。」という思考力にテーマを絞った内容でしたが、今回は「決断力」にテーマを絞った内容です。就職活動も中盤もしくは終盤になってきており、新卒として働く会社の選択や就職するまでの1年間で何を行うかなど、何かを決断する時に参考になる内容かと思いますので、是非ご一読ください。

『勝つ人間の「見切る」技術』
著者 桜井 章一

本書の著者である桜井章一氏は、麻雀の世界で二十年間負けたことのない勝負師といわれている。
桜井氏は、「見切る」技術が勝つ人間になる上で重要であると説いている。
この「見切り」という言葉だが、この言葉には、どこかネガティヴな印象を持つ人もいるかもしれない。
中途半端、飽きっぽい、逃げの姿勢、すぐに諦めるなど・・・連想される言葉はあまり印象のいいものではないのではなかろうか。
しかし、この一冊を手に取ると、「見切り」のイメージは変わるだろう。
「見切り」とは、自分自身の目的や目標を達成するために、意図をもって手元にあるものを捨てて諦めることであると綴られている。
「捨てる」との大きな違いは、そこに何らかの意図や思いがあるかどうかだそうだ。不要なものなら誰でも捨てることはできるだろう。
しかし、強みや優位性、人が羨むようなことやチャンスなど、それ自体に価値があると思えることをあえて「見切る」からこそ「捨てる」とは異なるものであるし、意図や思いを感じさせるものとなる。
だから「見切り」には勇気や決断が必要になるし、また決して後ろ向きなものではなく前向きなものだ、ということもわかるだろう。
「見切り」とは、何が大切なのか、何が本質であるかを見極めて意図をもって意思決定をする、ということとも言えるだろう。

これは就職活動を行う皆様においても大事なことかもしれない。誰もが羨む大手企業から内定をもらっていたとする。初任給も高く、会社の業績も安定している会社だ。一方で、あなたには大学の先輩が立ち上げたスタートアップ企業で一緒に働かないかと先輩から誘われていたとする。尊敬する先輩であり、事業内容も日本ではこれまでにない例で取り組んでいるようだ。しかし、大手企業では、安定した給与が保証され、整備された環境、チャレンジできる環境もある。以上を踏まえると、皆さんがどんなことを考え、何を軸に決断すべきなのだろうか。
上記ケースに正解はないが、自分で考え決断するしかない。このときに問われる決断力が、本書でいうところの「見切り」だと思う。
もちろん容易な決断ではないと思う。しかし、本質は何か、何を求めていきたいのか、何が求められるのか等を見極めていき、最適を考え、それ以外を削いでいくことで、有意義な決断をすることが出来るのではないだろうか。

以上のように、物事の本質を見極めることは、仕事だけでなく日常の中にも多く転がっている。
本当に必要なことはなにか、物事の本質とは何か、何が求められているのか。これを見極め、意図をもって敢えて捨てる、諦める究極の決断力こそ「見切り」なのである。
著者の思う「見切り」を知りたい方、重要な局面での決断をする方だけでなく、多くの方々にぜひ手にとっていただきたい一冊である。

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