コンサルタントや会計職(税理士・公認会計士・会計コンサルタント)を目指している学生のみなさん向けに、日本経営グループのリクルーターや採用担当者が、採用活動の舞台裏や就職活動に役立つ情報などを発信していきます。

フィリピンの会計事務所に出向

本日は、海外で活躍する社員の経歴、人柄、取り組みを紹介します。
2006年入社、勤続13年目の日本経営ウィル税理士法人の吉岡寛です。

 私は現在、日本経営が一部出資、及び、経営参画をしているフィリピンのJAPAN QUALITY BUSINESS SOLUTIONS INC. に勤務しています。今回は学生の皆さんに、日本経営には海外で活躍している社員もいて、様々な活躍フィールドや多様なキャリアステップがあることを、私がフィリピンで勤務することになった経緯や海外での業務内容を交えてお伝えします。


写真はまにら新聞(2018年9月5日)より
参加者からの質問に答える吉岡寛マネージャー(右)と松下周平シニアマネージャー(左)
=8月31日午後4時半ごろ、首都圏マカティ市で伊藤明日香撮影


日本での業務(2006年から2007年:医療関連) 
 私は2006年4月に日本経営に入社しました。
 当初の配属は税務部(現税務審理部)という部署で、税理士が集結している部署であり、申告書の検算や各種の税務に関する質問対応を束ねる部署です。先輩の業務を手伝いつつも、入社して半年ごろには数件のクリニックのお客様を担当させて頂きました。緊張しつつも、入念に準備した試算表や説明資料を先生に説明したときのことは鮮明に覚えています。 

日本での業務(2008年から2015年:企業関連)
 担当件数や仕事も徐々に増え、また、新入社員や後輩に教えていく立場へと変化していきました。
 日本経営は医療関連のお客様が中心ではありますが、小売業や飲食業といった事業会社のお客様もいらっしゃいます。その頃、当時の先輩から、医療関連のお客様とはまた違う業務があると教えられ、2008年に事業会社をメインとする企業財務事業部へ異動しました。ところが、2008年秋に起こった「リーマンショック」により、多くのお客様がこの影響を受けました。回復した日経平均も7,000円台を割る勢いで急落。その後、2009年に『中小企業金融円滑化法』という資金繰り悪化による企業の倒産を防止する法律が施行されました。特に、大手企業の下請けとなっている場合、月商が対前年平均の50%を下回る等、いままで経験をしたことの無い場面に直面をし、外部環境の変化が企業に与える影響を目の当たりにしました。その後、金融機関との調整、積立保険の解約、事業計画の再策定など企業が存続するためにどうすればよいかということを経営者の方と様々なお話しをさせて頂き、多くの方から色々な学びを受けました。 2013年頃から徐々に景気も回復してきたころ、初めて海外に現地法人を保有するお客様を担当させて頂きました。また、既存のお客様でも海外に商流を展開していきたいというお話があるなど、日本以外でのビジネスを本格的に展開されるケースが増加していました。

海外への動機付け
 時期を同じくして、同期や後輩が海外出向をしていくのも目の当たりにし、色々な話を聞く中で、「海外」というキーワードがおぼろげながら頭に残っていました。その当時、海外への展開(当時はタイと香港)を推進していた当社会長の親泊(しんぱく)より、フィリピンの会計事務所への視察同行とセブ島への語学学校の視察同行の話がありました。2014年8月に視察同行をしたわけなのですが、そこで今後出向することになる会計事務所に駐在されている会計士の方との出会いが現在の私に最も影響を与えた人物でした。 その方からお聞きするすべてのお話が初めてであり、海外で活躍され、日系企業の海外進出を現地現場で支えていることを目の当たりにし、大変な刺激を頂きました。その後、親泊会長の尽力により、フィリピン当地の会計事務所にて出向させて頂くことになります。 

セブ語学留学(2015年10月)
 2015年10月から当社で導入された海外語学留学研修制度を活用して、第一陣としてフィリピン・セブの英語学校への留学がスタートしました。近年、大手監査法人や上場企業が社会人英会話留学の候補地として欧米からフィリピンにシフトしており、私が留学した当時も同じバッチに同業者の方もいらっしゃいました。また、フィリピン人の英語能力の高さを実感したのを鮮明に覚えています。 

HIDAインターンシップ(2015年11月から2016年2月)
 前述の語学留学を経て、2015年11月より、フィリピンの会計事務所にインターンシップで勤務を開始しました。所属先は日系企業を取扱う部門で、私の他に日本人3名の体制です。海外で本格的に生活をするのは当然に初めてであったため、まずそれに慣れることが大変でした。生活当初は、フィリピン特有の熱帯気候や食事(特に、飲料水)があわず、体調不良により、欠勤をせざるを得ない日も数日あり、このままで大丈夫なのかと不安になる日も続きました。しかし、同僚の日本人の方のアドバイスやフォローもあり、それらを乗り越えることができました。この3ヶ月間は各種情報収集やフィリピンの会計税務の基本的な知識、海外駐在員の役割を中心に学びました。のちに、ここで得た情報は現在の業務にも大きく役立っています。 


海外会計事務所への出向(2016年4月から2018年9月)
 2016年4月から再びフィリピンの会計事務所での勤務を開始しました。この会計事務所のサービスラインは、Audit、Tax 、Outsourcing、Advisoryの4つの部門から構成されており、Japan Desk は、すべて部門の窓口や各種対応を行う部署となっています。当時、日系クライアント数は200社を超え、私は各種税務案件を担当することになりました。そこで、インターンでは学ぶことができなかったフィリピンでの会計・税務の基礎知識をはじめ、組織運営方法や商習慣など幅広く学ぶことができました。また、出向期間中は家族ぐるみの付き合いも含め、公私共にジャパンデスクのメンバーに恵まれ、様々な困難状況を打破することができたかと思います。本当にこの出会いに感謝しています。この海外勤務経験で、学んだこととして、公私とも自己の価値観や世界観が大きく広がったことと海外でのビジネス展開の手順や方法が明確になったことが一番の成果ではないかと思います。  

JQBへの出向(2018年10月)
 その後、2018年10月よりJAPAN QUALITY BUSINESS SOLUTIONS INC. (以下、JQB)の所長として勤務しています。現在は後輩の杉田周平さんとともに、現場対応や組織作りに奔走しています。
 サービスラインは、記帳代行、税務申告、給与計算、及び、各種顧問業務です。お客様の多くが、海外進出の経験が少なかったり、フィリピンでの業務経験少ないケースが多く、会計や税務のみならず、労務や法務などあらゆる問題に直面しています。私たちはそのお客様が抱えるあらゆる問題に対して、真摯に向き合い、どうすればうまくいくのか、解決できるのかというマインドをもって業務に取組んでいます。これは、これまで勤務してきた日本経営や海外の会計事務所で実践してきたこと何ら変わりありません。 


最後に
 海外で仕事をするということについて、少なくとも会計・税務の分野については、まず日本での基本業務や知識の習得が必須です。マーケットが日系企業に対するものであるならば、なおさら日系企業に対する理解が必要です。そして何よりも「基準行動」の理解と実践ができなければ海外での勤務はできません。基準行動とは、組織が円滑かつ効率的に活動するために、組織の所属メンバーが最低限守らなければならない基本ルールのことで、当社が最も大切にしている価値観です。具体的には、『気づきと挨拶』、『早起きと認識即行動』、『約束と計画』、『報告・連絡・相談・打合せ・根回し』、『整理・整頓・清掃・清潔』の5つです。日本経営にはそれらを身につけるための風土と教育体制があります。当社の海外分野におけるビジネスモデルの構築はまだ始まったばかりであり、様々な可能性があると日々実感しています。将来、ぜひ当社の理念を共有できる方々と一緒に仕事ができることを願っています。